CPAP療法とは
持続的気道陽圧療法のことを英語でContinuous Positive Airway Pressureと言い、頭文字をとってCPAP(シーパップ)療法と呼びます。
CPAP装置によって室内の空気を取り込み、鼻に装着したマスクを介して空気圧を気道へ送り込みます。この空気圧によって気道閉塞による無呼吸を防ぎます。
CPAP装置は、装置上で設定した一定の圧力を気道へ送り込む「固定圧」モードと、呼吸状況に応じて圧を自動的に変化させる「自動圧」モードがあります。また、治療の快適性をサポートする快適機能や加温加湿機能などが備わっており、患者さんの症状に応じて、医師によって設定内容が処方されます。
CPAP療法を始める
夜寝る前にすること
マスクを正しく装着します。CPAP治療においてマスクの装着はとても重要です。適切なマスクの装着は、治療効果を左右します。
マスクを装着してから、装置の電源をオンにします。装置の設定によっては、マスクの装着を検知すると、自動的に治療を開始する場合があります。
マスク装着時のポイント:
- マスクの締め付けが緩すぎると、そこから空気が漏れる原因になります。
- マスクをきつくしめすぎると、皮膚トラブルの原因になります。締め付けすぎている場合は少し緩めます。
- マスクのヘッドギアを調節する際は、左右対称になっているか確認します。
朝起きたらすること
まずマスクを外し、CPAP装置の電源をオフにします。
装置の設定によっては、マスクが外れたことを検知すると、自動的に治療を停止する場合があります。
治療データはクラウドにアップロードされ、医師が専用のシステムを介して治療状況を遠隔で確認できるようになっています。起床後すぐに装置の電源コンセントを抜いてしまうと、データ転送が正常に行われない恐れがあります。データの自動送信が完了するまで、電源は接続したままにしてください。
また、使用したマスクやチューブ、装置本体は、取扱説明書に従って適切にお手入れを行い、衛生的に使用してください。
CPAP治療を開始してすぐは、マスクの違和感や空気の圧を不快に感じる方もいます。
慣れるまでの時間には個人差があるため、継続して使用することを心がけ、自分のペースで慣れていきましょう。
旅行や出張先にCPAPを持って行く
CPAPを旅先や出張先に持っていく場合、移動中の破損を避けるため、必ずCPAPに付属された専用のバックに収納してください。
この時、加温加湿機能をご使用されている方は、必ずウォーターチャンバーが空であることを確認してください。
海外にCPAPを持っていく場合は、医師の書類が必要になる場合があります。
余裕をもって、事前にかかりつけ医に相談しましょう。
また、飛行機の中でCPAPを使用する際には、事前に航空会社への確認が必要になります。
その他治療について
CPAP療法は、OSAの最も一般的な治療法ですが、OSAの重症度や患者さんの状態に応じてさまざまな治療法があります。
以下に、CPAP以外の治療法の一部をご紹介します。
- 口腔内装置
寝ている間に、専用のマウスピースを装着し、下顎を前方に移動させて気道の閉塞を防ぐ治療法です。
OSAが比較的軽症~中等症の場合、もしくはCPAPが困難な患者さんにおいて対象となります。
- 手術
OSAの外科的治療法には、口蓋扁桃やアデノイド摘出などの手術があります。
鼻や喉の構造に明らかな原因がある場合、CPAPなどの治療法が困難な患者さんにおいて適応となります。
副作用についても十分に確認したうえで外科的手術を検討することを推奨します。
- 体位療法
OSAの症状が比較的軽く、BMIが低く、仰向けで無呼吸が起こりやすい場合は、抱き枕などを使用して、横向きの姿勢を保つことで無呼吸の軽減が期待できます。
- 生活習慣の見直し
肥満が原因でOSAを発症している場合、減量によりOSAが軽減する可能性があります。
また、喫煙や飲酒は無呼吸を悪化させる可能性があります。喫煙や飲酒量の習慣を見直してみましょう。
肥満が原因でSASを発症している場合は、減量によって症状が軽減する場合がありますが、一般的にCPAPによるSAS治療は対処療法であるため、治療を辞めると症状が再発する恐れがあります。
はい、健康保険が適用されています。
3割負担の場合、月々約4~5千円のほどになります。
なるべく毎晩使用することを推奨します。
空気圧が苦しい、なかなか眠れないなどのお悩みがある場合は、かかりつけ医に相談しましょう。
CPAPの治療は対処療法のため、自己判断による治療の中止はせず、必ずかかりつけ医に相談しましょう。
治療を継続することに困難を感じている場合は、かかりつけ医に相談しましょう。
治療圧の変更やマスクの変更などによって、治療の快適性が変わる場合もあります。
医師に相談することで、適切なアドバイスを受けることができます。
また、医師と相談したうえで中断になった場合は、CPAP装置を医療機関に返却する必要があります。
まずはかかりつけ医に転居についてご連絡ください。
転居前に現在使用中のCPAP装置は医療機関に返却する必要があります。
かかりつけ医から転居先の周辺にある医療機関を事前に紹介してもらい、転居後に医療機関を受診してCPAPを再度処方してもらいます。